ゆとり国語教室のブログ

愛知県犬山市にある小さな国語教室です。目標は塾のいらない子を育てることです。

小学生

わるってどういうこと?

先日授業の中で文章問題に取り組んでいるとき、生徒と一緒に「わる」とか「わける」という話をしました。 会話自体はつながっているし答えも出たのですが、なんだかしっくりこなくて 「あのね、10÷2を絵で描いてみて?」 と言いました。 その子は戸惑った…

3月の音読 南総里見八犬伝

今年度最後の音読は滝沢馬琴の『南総里見八犬伝』。 壮大なストーリーの中から選んだ場面は、伏姫が自害し、持っていた数珠の八つの玉が飛び散るシーン。 出てくる言葉はなじみのないものが多いですが、それほど難解な表現ではないため、一度意味を知れば読…

目が近い

今日は目が近い子のおはなし。 視力の話ではないですよ。 勉強を教えていると 「あ、この子は目が近いな」 と感じることがあります。 どういうことかというと、情報に対して寄り過ぎなんです。 たとえば敬語についての授業をするとします。 尊敬語は相手を上…

漢字を覚える練習

本日の低学年クラスの授業では「漢字を覚える練習」を行いました。 私がみんなの前で画数を数えながら漢字を書く。 それを生徒たちはよーく目に焼き付ける。 どこが飛び出してるとかどういう順番で書くとか文字の特徴を話し合いながら、みんなでじっくり眺め…

やめようと思ったら

うちの教室は前月に 「今月いっぱいでやめます」 といえば簡単にやめられます。 「いやいやもうちょっと」 なんて無理に引き止めたりしません。 本人も親御さんも納得していることならそれなりの理由があるのでしょう。 私がとやかく言う問題ではありません…

日本国憲法(音読)

毎月いろいろな文章を読んでいますが、今月はちょっと文学作品からはずれて、日本国憲法を音読しています。 みんなが読んでいるのはこの部分↓ 日本国民は、正当に選挙された国会における代表者を通じて行動し、 われらとわれらの子孫のために、 諸国民との協…

自分をオススメしよう ~結論を決めて書く~

先日の授業では「自分をオススメする作文」を書いてもらいました。 場面は受験やアルバイト、就活などを想定。 いきなり「書いて」と言っても困ってしまう子が多いので、型を設定しました。 ①わたし・ぼくのいいところ(長所)は○○なところです。 ②たとえば…

敬語を上手に使おう

敬語表現は小学校高学年から習います。 でも中学生に聞いても高校生に聞いてもほとんどの子が 「敬語、苦手~」 「どれが謙譲でどれが尊敬とか全然わかんない」 と言います。 敬語には主に尊敬語・謙譲語・丁寧語の3種類がありますが、みんながよく悩むのは…

たけくらべ 11月の音読

11月の音読はこちら。 たけくらべ (若い人の絵本) 作者: 樋口一葉,岩崎ちひろ 出版社/メーカー: 童心社 発売日: 1971/11/20 メディア: 単行本 この商品を含むブログを見る 樋口一葉のたけくらべです。 アマゾン商品でたけくらべは無数に出てきたのですが、…

読解練習 台風のおはなしを読もう

10月のテーマは「読む」こと。 今月は台風についての文章を読んで、段落ごとにまとめる練習をしています。 それぞれの段落を一言でまとめて簡単なタイトルをつけます。 こんな感じです↓ タイトル 台風はどこでうまれてどこへいくの? ①段落目 話し始め き…

聞いてメモを取る

9月はほぼ全クラスで「聞いてメモを取る」「そのメモをもとに聞いた内容を文にする」という練習を行いました。 話の内容は「お祭りについて」「英語と日本語のちがいについて」、「音読みと訓読みについて」などちょっとした雑学のようなもの。 子どもたち…

情報の出どころを考える

8月は、『古事記』の中でも有名な天の岩屋戸の部分を音読しています。 岩屋戸にこもった天照大御神を、神様みんなで引き出すお話です。 読みが独特なので最初は苦戦していましたが、お話の意味がわかると皆すらすら読めるようになってきました。 今回話のタ…

読み取れなかった本の感想文

今回感想文講座に申し込んでくれた、ある生徒さんが選んだ本。 ゾウの森とポテトチップス (そうえん社写真のえほん)作者: 横塚眞己人出版社/メーカー: そうえん社発売日: 2012/12メディア: 大型本この商品を含むブログを見る 『ゾウの森とポテトチップス』 …

親子向け読書感想文講座

先日ご依頼をいただいて、おとなりの町の小学生親子さん約10組に向けて、親子向け読書感想文講座を行いました。 通常は個別指導で作文を完成させるところまで行なっているのですが、ここでは人数が多いので、感想文を書く手順の解説と、ママたちに向けて指…

【音読】いろは歌

今月の音読は『いろは歌』を読んでいます。 色は匂へど 散りぬるを 我が世誰ぞ 常ならむ 有為の奥山 今日越えて 浅き夢見じ 酔ひもせず(ん) 教科書にものっている有名な歌ですね。 教室では、こういった仮名を全部使ったものを「かなづくし」と呼ぶことや…

綺麗な字を書くための準備

みなさんが普段書き慣れている文字。 左手や足を使って書きなさいと言われたら、いつもと同じように綺麗にかけますか? たぶんいつもと勝手がちがってしまい、字形が乱れたり書き間違えたりするのではないでしょうか? 普段ローマ字入力をしている人が、かな…

3-5=2??

ある小学3年生の子。 これまで特別に計算ミスが多いタイプではなかったのですが、急にミスが増えたということでフリータイムで計算練習をしていました。 よく見ると間違え方に一定の傾向があります。 間違えるのはいつもこのパターン。 下から上を引いてし…

すぐに辞書をひかないこと

短期講座で中学生や高校生の子に古文の指導をすることが時々あります。 古文を読めるようになりたい子にいつも言っている事。 なるべく辞書を使わないで自力で訳す訓練をしなさい どんなに難しくても前後関係や言葉の響きで無理矢理に推理して読む。 とにか…

H24年度の音読

教室を開いてから毎月1つずつ読んでいる音読。 去年読んだのは以下の12作品。 4月 枕草子 清少納言 5月 雨ニモ負ケズ 宮沢賢治 6月 方丈記 鴨長明 7月 吾輩は猫である 夏目漱石 8月 竹取物語 作者不詳 9月 蜘蛛の糸 芥川龍之介 10月 奥の細道 松…

気分転換にたし算・ひき算

1年生の子たちが中心の低学年クラスは主に文字を書き慣れること、読み慣れることを中心に練習しています。 こればっかりはある程度反復しないと身につかないので、お勉強はじめたばかりの1年生たちにはちょっと苦痛なんですよね。 そこで授業の終わり、数…

読みやすい文を書くために 一文を短く

4月は文を短く分ける練習をしました。 私がわざとやたらと長く作った文を、短く小分けにしていくのです。 例えば 今日わたしは友達と遊ぶ約束をしていたんだけど、家に帰ったらお母さんが出かけるよといって、どうしてでかけるのか聞いたらおばあちゃんの家…

「なるほど!」と思うために

大人でも子供でも、習った知識について 「なるほどー!!!」 と、心から思える時とそうじゃない時があります。 なるほど!と思えるのはその知識が自分の身近なものに結びついたときです。 「そうか、家にあったアレはこういうものなんだ」 「毎日みかける道…

段落

①導入 段落をしってる? 「段落」ってわかりますか? 子どもたちに 「段落ってしってる?」 と尋ねると、ほとんどの子は 「一字下がってるところ」 と答えます。 ほとんどの子がその程度の認識です。 確かにこれはこれで正解なのですが、本当は「意味のまと…

文章丸暗記

教室でも時々やっている練習ですが、簡単にできる訓練方法なのでご紹介します。 用意するのは簡単な読み物。 量は自由なのですが、最初は1段落~3段落程度の文章を丸暗記し、覚えたら本文を隠してノートや原稿用紙に書き起こします。 ただこれだけ。 最初…

辞書引きの準備

バタバタしながら4月になってしまいました。 幼児クラスの生徒たちも小学生になります。 小学生になる直前の授業では、みんなで国語辞典を引くための準備をしました。 国語辞典て、意外と大きくてもささっとひけない子が多いんです。 原因は、引き慣れてい…

習ってもすぐ忘れちゃう時は

生徒たちはいつも一生懸命私の話を聞いてくれます。 うんうんうなずきながら聞いてくれます。 でも翌週に 「これってなんだった?」 と尋ねると、すっかり忘れています。 そこで 「今日のポイントはここ。これの名前はなんだ?って聞いたら答えてね。来週全…

2月の音読『平家物語』

2月は学校でよく暗唱する、平家物語の冒頭文を音読します。 祇園精舎の鐘の声 諸行無常の響きあり 沙羅双樹の花の色 盛者必衰の理をあらわす おごれる人も久しからず ただ春の世の夢のごとし たけき者も遂には滅びぬ 偏に風の前の塵に同じ ほんとは続きも載…

ひっかかりやすいポイント

先日、うちの娘(年長さん)のお友達が、体験授業を受けにきてくれました。 赤ちゃんの時から知ってるので、リラックスしてノリノリで授業に参加できました。 見たところひらがなもカタカナもすらすら読めるし、私が話した内容もきちんと整理して理解できて…

自分の疑問に敏感になる

子どもたちに勉強を教えていると、素直すぎるというか、丸呑みの子が多いことが気になります。 「この時代は女流文学が盛んだったよ」 「この時代は女流文学が盛ん」 「三角形の面積は底辺×高さ÷2で出せるよ」 「三角形の面積は底辺×高さ÷2」 とにかくなん…

1月の音読 源氏物語

1月の音読は『源氏物語』。 その名を知らない人はいないくらい有名な作品ですね。 今月読んでいるのは物語の第一帖「桐壺」の、 いづれの御時にか 女御 更衣 あまたさぶらひたまひける中に・・・ ではじまる冒頭部分です。 同じ文章を毎週毎週読むので、毎…