先日の授業では「自分をオススメする作文」を書いてもらいました。
場面は受験やアルバイト、就活などを想定。
いきなり「書いて」と言っても困ってしまう子が多いので、型を設定しました。
①わたし・ぼくのいいところ(長所)は○○なところです。
②たとえば・・・・・・。(いいところを詳しく説明)
③だからわたし・ぼくをおすすめします。
水泳やサッカーが得意などのように特技を書く子もいたし、やさしさや明るさをアピールする子もいて、読んでいる私がとても楽しませてもらいました。
このお題のポイントは「だからわたしをおすすめします」と、終わり方が決まっているところです。
たとえば下のような文章を書いてきた子。
私のいいところは水泳が上手なところです。
いつも一生懸命練習しています。
まだこの泳ぎ方ができないのでもっとがんばりたいです。
○○もできるようになりたいです。
それなりに書けているように見えますが、この続きに「だからわたしをおすすめします」とつけるとなんだか妙な作文になります。
もっとがんばりたいから自分をおすすめするってどういうこと?ってなりますよね。
これは書きながら作文のいいたいことがすりかわってしまったからです。
書こうとしているのは「自分をすすめる」作文。
でもこの子は書いているうちにそれを忘れて「がんばりたいこと」を伝える作文になってしまったのです。
作文が苦手な子のほとんどは、最後にたどり着く場所を決めずに書き始めます。
そして書いているうちにあの話やこの話に話題が移って、迷子になってしまうのです。
ちょうどママたちのおしゃべりのような感じですね。
「それでね、こないだこんなことがあって、あ!そうそう、それ聞いて思い出したんだけど・・・そういえば○○ってさ・・・」
「はー、しゃべったしゃべった。で、何の話だっけ?」
それが作文の中で起こっているわけです。
作文上級者ならそれでもうまくまとめられることもありますが、苦手な子は終着点を見つけられずに迷走し続けることになります。
いつも何が書いてあるかわからない作文を書いてしまう子は、まずはゴールを設定してみましょう。
書こうとしているのはなんのための作文?
自分の夢をお知らせするため?
悪いことをしてしまったという反省の気持ちを伝えるため?
お気に入りの本を友達にすすめるため?
それを決めることに寄って、どんな材料を使うのか、どう書くのかが自然と決まってきますよ。