毎年感想文を書く時に設計図を書いてもらいます。
最初に内容を全部決めておけば、書きながら何が言いたいのかわからなくなったり、あとで「やっぱりこの話も書きたかった」と後悔することもありません。
初心者さんでも書きやすいように設計図シートを作成しました。
記入例がこちらです↓
全ての項目を埋める必要はありません。
特に必要ない所は飛ばしておきましょう。
一言感想
本全体を通してどう感じたのか、なるべく短い言葉で書きましょう。
「Aくんが…したところが面白かった」など、場面を限定してしまうと、その部分の話しかできなくなってしまうので気をつけてください。
この子は「もったいないばあさんはおかしい」と思ったそうです。
これがこの作文のテーマになるので、ここでは「いかにおかしい人なのか」を伝える作文を書くことになります。
そう思ったポイント
一言感想が決まったら、そう思ったポイントを記入します。
これは1つでも2つでも大丈夫ですが、少ないと1つ1つのできごとで結構な文量を書く必要があるので、3つあると安心です。
それぞれ客観的な事実(本の中にどう書かれているのか)、主観的な感情(自分がそれに対してどう思ったのか)、体験(似たような経験があればその時の気持ちや結果など)を記入します。
体験はなくてもいいですが、長さを出したい人は記入しておくと良いと思います。
展開
ここまでで、もったいないばあさんがおかしいという事を伝えることができました。
2枚程度の作文であれば「だからおかしいと思いました」と終わっても良いでしょう。
もう少し掘り下げて書きたい場合は、さらに自分の考えを展開させます。
もったいないばあさんはおかしい
だから きっと人間ではない 迷惑な人だ
でも とてもいい人だ 魅力的だ
なぜ こんな変なことをするんだろう→きっと・・・だと思う。
もしも 自分の家にこんな人がきたらどうだろう?
など、いろいろなパターンを思い浮かべて、自分なりの考えを述べてみましょう。
どう展開させるかによって話の流れも変わってきます。
まとめ
最後に全体をまとめて終了になります。
ずっと本の中の話について書いてきましたが、最後のまとめは本を通して自分のことや現実の社会のことなどについて述べるとまとまりがよくなります。
字数配分 ※重要
これは絶対にやってほしい大切な作業です。
書く内容をざっと見て、まずは「これを全部書くとしたら、どのあたりが真ん中になるかな」と考えてみてください。
2枚書くのであればそこがページの変わり目です。
3枚ならその真ん中を目安に全体を3分割して、この話題で2枚目、この話の途中で3枚目に入るとしるしをつけておいてください。
文を書きながら
「あ、ここで2枚目だけどちょっと足りないからもう1、2行詳しく書いておこう」
「さっきの話題で予定よりオーバーしちゃってるから次の話題は控えめにしよう」
と調節することができます。
こうすることで、あらすじだけで2枚くらい埋めてしまったり、書き終わったのにまるまる1枚紙が余っている・・・なんて悲しいことを防げます。
同じ設計図で4枚でも5枚でも書くことが可能です。
たくさん書くのであれば1つ1つの話題を詳しくたっぷり書きます。
少しで良いのなら細かい話は省略してざっくり書きます。
文を書く訓練をするなら、1枚バージョン、5枚バージョンなど長さを変えて同じ構成で書いてみるのも良いと思います。
以上、設計図の作り方でした。
苦手な人こそ、ぜひ試してみてほしいと思います。
慣れてきたら自分なりにアレンジしながらいろいろな構成で作ってみましょう。
設計図ができたら今度はそれを文にして行きます。
→続く 感想文② 設計図をもとに文を書く