ある小学3年生の子。
これまで特別に計算ミスが多いタイプではなかったのですが、急にミスが増えたということでフリータイムで計算練習をしていました。
よく見ると間違え方に一定の傾向があります。
間違えるのはいつもこのパターン。
下から上を引いてしまうのです。
最初はうっかりミスだろうと思い、
「このミスが多いから気をつけるんだよ」
と注意を促したのですがいっこうになおりません。
「足りなくなる」ということを意識してもらおうと、答えがマイナスになるような偽物の問題をまぜてもどれが偽物か全く見抜けません。
だんだん難易度をさげていったところ1桁であっても
3-5=2 7-9=2
と、なってしまうことがわかりました。
「偽物問題が混ざっているよ」
と教えても、どれがマイナスになる問題か見抜けません。
うっかりミスではなくて、本当にわかっていなかったのです。
どうやら数字の組み合わせでこれまで計算をしていたようで、
「ひき算は2つの数字の差」
くらいに思っていたようです。
今までは足りなくなるような問題は出なかったので、なんということもなく通り過ぎてきたのですが、繰り下がりのある計算が出てきて
「たりないので隣の位から借りてくる」
という事ができなくて間違えるようになったのです。
原因がわかったので今は
「3-5→3つある商品を5個買おうとしている」
「7-9→7円持っている人が9円払う」
のように式を文に直すという一手間をさせて練習しています。
本人もすぐに理解して、今では偽物問題も完璧に見抜けるようになりました。
あとすこしの練習で筆算のミスもなくなると思います。
この原因を見つける作業が結構時間がかかるんですよね。