ゆとり国語教室のブログ

愛知県犬山市にある小さな国語教室です。目標は塾のいらない子を育てることです。

困るまで待つ

私が生徒を教えるときに気をつけていることに、困るまで待つということがあります。

 

「今言ったことはノートにメモしておきましょう。」

「読むときはこのことに気をつけてやってみましょう」

「この問題はこのやり方で解きましょう」

 

など、前もって言ってしまえば正直楽ですが、それではただいいなりになっているだけで、なかなか実力には結びつきません。

何かが身につくのは子どもが

困ったな 

どうにかしたいな

と思った時です。

だから困るまでひたすら待ちます。

待って待って、行き詰まったときに初めて指導をします。

 

前に習ったことに答えられなかった時に「書き留めておけばいいんじゃない?」

書き留めたメモが見つけられなければ「見つけやすいように見出しをつけたらいいよ」

ひとつひとつ数えて解くのが面倒になってきたら「楽な計算方法があるよ」

 

困ったと思ったことを解決する手段として提示された指導なら、子どもは喜んで飛びつきます。

できれば早めに教えたいので、困るように仕向けたりはしますが・・・。

 

たまに教室を見学されるお母さんたちは、授業の様子を見て

「ほら、みんなもやってるからこうして」

「さっきの話、ちゃんと書いておいて」

など声をかけてくださる場合がありますが、気になさらなくても大丈夫です。

こっそり閻魔帳(笑)に状況を書きとめながら、声のかけ時や注意のタイミングをはかっています。

 

子どもが間違ったことをしていたら直したくなるし、もっといい方法があるなら教えたくなります。

でも本人がそれで満足している間は、どんなに言ってもうっとおしいだけです。

待つという行為はかなり精神力が必要ですが、ぜひご家庭でもできるだけ先回りせず、子どもの困り時を見極めてもらえたらと思います。