この話は
の続きです。
音読がすごく役に立つよ、奥深いんだよという話は以前書いたとおりなのですが、じゃあどうやって練習しよう?という方のために、教室で音読プリントを使って実際に行っている練習メニューを紹介します。
★スラスラ読み
範囲を選んで、一文字も間違えずに読めるように練習します。
「できる」と思ったら読み上げテスト。
合否を判定する人が一人必要です。
お友達や兄弟、大人の方に協力してもらいましょう。
一箇所でも間違えたらやりなおしです。
句読点でゆっくりためて読むのはOKですが、言葉のかたまりは区切ってはいけません。
だから一文字一文字たどりながら読むのはNGです。
「に」「を」など助詞を変えてしまったり、勝手に補ってミスする子が多いので、合否判定する人は同じ文を見ながら厳しくチェックしてください。
助詞や文末を思い込みで読み飛ばしてしまう子や、文字を読むのにせいいっぱいで、読んでも意味が頭に入ってこない子におすすめです。
教室では、練習が甘くて何度も間違えてはテストを繰り返す子もいるので、3回挑戦して間違えたらペナルティで本文書写などをさせています。
★スピード読み
早口言葉のようにひたすらスピーディーに読みます。
文字認識力を高めるための練習です。
普通の音読では「ゆっくり」「はっきり」読むことを勧められますが、ここでは見た文字を瞬時に把握して発音することを目的としているので、聞きやすいかどうかはあまり気にしません。
口がもたついて話しベタな子の練習にも良いと思います。
★聞き読み
本文を見ず、私が読んだ文を聞いてそのまま復唱します。
言葉を正確に聞き取る練習です。
聞いた音をそのまま発音するというのは、相手の言葉を理解するためにも大切な技術です。
苦手な子は文節程度の長さしか聞き取ることができませんが、慣れてくると1~2行くらいの長い文でもスラスラ復唱することができます。
授業中に聞き逃しが多かったり、単語を拾って適当に理解しようとする子に有効だと思います。
★2分間暗記
本文を暗唱する練習ですが、いつまでかかってもいいわけではありません。
2分という限られた時間の中で、何行覚えられるかを競います。
最初の一行ですぐに思い出せなくなってしまう子もいますが、前よりも1行でも多く覚えることを目標に練習することで、少しずつ覚えられる量が増えていきます。
2分という時間をどう使うのか、短時間に効率よく覚えるためにはどうしたらいいのか、どんな覚え方が自分に合っているのかを考えて、工夫していきます。
暗記時間は何分でも良いのですが、あまり長いと集中力が途切れたり余計なことをしようとするので、生徒が「短い!」と思う2~3分程度が良いと思います。
ご家庭でもできるメニューなので、よかったらぜひ試してみてください。
どんな力を鍛えたいのか意識すると、効果は大きいと思います。