前回の「音読のはなし1~効果について~」の続きのお話。
小学生の子供たちは、学校の授業中や宿題などで何かと音読する機会が多いと思います。
最初はつっかえつっかえ読んでいた子たちも、繰り返し読むうちにだんだんスラスラ読めるようになります。
でもそれでゴールと思ってる子が意外と多いんです。
音読ってかなり奥深いものです。
私が考える最高の音読は、
初めて読む文章でも間違えずスラスラ読み上げる。
それと同時に読みながら場面の内容を把握し、登場人物の状況や気持ちを掴む。
読み取った内容に対してどんな調子、どんな早さで読むのがふさわしいのかを即座に判断して、実行する。
というようなものです。
目の前の文章をはっきり間違えずに読みつつ、その先の内容に目を通して声の出し方を決める・・・というように、一度にやらなくてはいけないことがたくさんあります。
これをできるようにするためには、
●すばやく正確に文字を認識する力
●思った言葉を滑らかに声に出す力
●先の内容を見て瞬時に内容を把握する力。
●内容に合わせてどんな読み方がふさわしいのか考える力
など、たくさんの能力が必要になってきます。
ひとつひとつ出来ていても、同時に駆使するとなると難易度はさらにアップします。
日本語を相当しっかり操れていないとできないことです。
こういう音読ができるようになると、たった1回読むだけでしっかり内容が頭に入ってきます。
人前で発言するときに、頭の中で次に話す内容をチェックしたり、どんな口調がふさわしいか考える余裕もできます。
もうスラスラ読めるようになって
「音読なんて面倒!」
「読めるんだから練習する意味ないし」
と思っている人、まだまだ先は長いですよ。
せっかくスラスラ読めるようになったのだから、そこからさらに次のステップに進めるように練習してみましょう。
次回は練習方法についてお話したいと思います。