算数の文章問題を解くのにも読解力が必要です。
問われている内容に対して、どの情報を使うのか判断し、適切に式を立てなくてはいけません。
きちんと読み解けていない子は数字だけ拾って足したり引いたりするので、すぐに
「なに算をするの??」
と聞いてきます。
これを改善させるためには、きちんと読まないと解けない問題をいくつも練習する必要があります。
でもこれが意外に難しいのです。
出回っている算数の問題集はほとんどが単元別になっていて、足し算の単元では足し算の問題ばかり、引き算の単元では引き算ばかり。
読解力のない生徒でも
「今は引き算をやっているから引けばいいんだ」
と考えて、ササッと式をたてて正解してしまいます。
それで最初のころは私が自作の問題をいくつも作って生徒に解かせていました。
でもこのごろはちょうどいい本を見つけたので、必要に応じて何人かの生徒に取り組んでもらっています。
どっかい算・四則計算のみで解ける難しい文章題 (思考の算数練習帳シリーズ)
- 出版社/メーカー: 認知工学
- 発売日: 2005/12
- メディア: 単行本
- 購入: 1人 クリック: 2回
- この商品を含むブログを見る
どっかい算。
その名の通り、算数の問題の読解力を鍛えるための問題集です。
この問題には無駄な情報がたくさん混ぜ込んであります。
たとえば最初の一問は
公園で5人が遊んでいます。そこに4年生の3人の友達がやってきました。さて、今公園で遊んでいるのは何人でしょうか。
という問題。
普通に文を読んで解いている子には何ということのない問題ですが、数字をただ拾って式をたてるタイプの子には、「4年生」の「4」という数字が混ざりこむだけで難しくなります。
問題はどんどん複雑になっていきます。
買おうと思った商品が高かったからやっぱりやめてみたり、チョコやクッキー、飴玉の値段や重さを説明しておいて、チョコの個数しか尋ねなかったり。
最終的には
こんな長文の問題が出題されます。
どれも問題自体はシンプルで、四則計算のみで解けるものばかり。
必要な情報と不要な情報をきちんと整理する力があれば特別な技術はいりません。
1冊の値段もお手ごろですから、もし
「計算はできるけれど文章題が・・・」
とお悩みのお子さんがいらしたら挑戦してみるのもいいかもしれません。
文の意味をじっくり考えて解く必要があるので、一度に大量にやらせないで、少しずつ解き進めるのがおすすめです。