お恥ずかしながら、ある日のうちの子ども部屋です。
子どもって遊び始めるとものすごい勢いで散らかしますよね。
あっちのおもちゃを出していたかと思えば、こっちの絵本を引っ張り出し、絵を描いていたはずなのに、気が付いたら粘土遊び・・・。
あっという間に部屋はぐちゃぐちゃ。
そこで言いたくなるのは
次の遊びをするなら前のおもちゃを片付けなさい!
上手に作業する人は、片付けながら進めていきますよね。
料理しながら洗い物も同時進行、仕事をひとつ済ませるごとにファイリング、作業がひとつ進むごとにきちんと片付けて行くから、終わったあとはいつもきれい。
子どももそうやって遊んでくれれば良いのに・・・と。
でも私は、小さな子は最終的にきちんと片付けられるのであれば、途中はグチャグチャでかまわないと思っています。
1つ済んだらしまって次というやり方は、とても効率が良いように思いますが、子どもにとって遊びはひとつながりのもの。
1つも済んでなんかいないのです。
遊びはそんなふうに区切れるものではありません。
興味のままに出してきて、夢中になって、また戻ってきて、それを繰り返しているのです。
それに種類の違うオモチャを組み合わせて新しい遊びを作る・・・なんてことは、整然と片付けられた状態からはなかなか生まれにくいものです。
この人形、ここに入るかな?
この銃の先にこっちのオモチャつけたらかっこいい!
このトランプ、お店屋さんごっこのお金にしよう。
毛糸でふたつ繋げちゃった!
同じオモチャが時には武器になり、時には飾りになり、時にはおもりになり・・・これって子どもにとって大事な訓練だと思うのです。
たとえば学校で習った計算方法や公式を、ただ教わったやり方だけではなく、組み合わせたりちょっと形をかえることで違うものにも使えるようにする。
生活のノウハウを仕事で役立てる。
グチャグチャ遊びはそんな応用力、発想力を育てているように思います。
もちろんいつまでもグチャグチャ遊びだけでは生活に支障が出てきますし、アイデアをすっきり整理することも大切です。
でも、まだ学年が低くて「遊ぶことが学ぶこと」という時期なら、
「○時になったら全部片付ける」
「一日の終わりには綺麗にする」
というくらいのゆるいルールで、グチャグチャを容認してあげてもいいのではないかと思います。