本日の低学年クラスの授業では「漢字を覚える練習」を行いました。
私がみんなの前で画数を数えながら漢字を書く。
それを生徒たちはよーく目に焼き付ける。
どこが飛び出してるとかどういう順番で書くとか文字の特徴を話し合いながら、みんなでじっくり眺める。
「もういい?いくよ?」
と声をかけて、書いた文字を隠す。
鉛筆を持ち、さっき見た文字を思い出しながら書く。
隠した文字をもう一度見せて、答え合わせ。
こんな手順で行いました。
「覚えるための練習」ということで、全員が確実にしらないような高学年の漢字や、存在しない架空の文字などで行いました。
重要なのは
「絶対に覚えるぞ!!」
という強い意志で集中して文字を見つめることです。
漢字が苦手な子たちの多くは
「この字を覚えましょう」
と言うと
「何回書けばいいの??」
と聞いてきます。
先生に言われた回数をこなせばいつのまにか勝手に字が覚えられると思ってるのです。
機械的にこなすだけでは、100回書いても200回書いても覚えられません。
真剣に覚えようとすると、それぞれが自分なりのやり方で記憶をはじめます。
「右、下、払ってチョン・・・」
など書く順番をブツブツ呟く子もいますし、指で空中に文字をたどる子もいます。もちろんノートに書いて練習する子もいますし、
「あの文字にこれをくっつけた形」
と形の特徴を考える子もいます。
↑1年生の女の子の書いたものです。
この子もはじめて見る文字を、自分の経験や知識と結びつけてあれこれ考えた形跡があります。
この試行錯誤を繰り返すことで、自分なりの覚え方を構築していくのです。
ただ漫然とダラダラ作業しているだけではいけません。
はじめは時間もかかるでしょうし、一度に覚えられる文字数は少ないと思います。
でも「覚える」という行為の繰り返しによりコツをつかんでいけば、スピードもこなせる量もどんどん増えていきます。
漢字が苦手だからとせっせとひたすら写経のような作業をしている子は、ぜひ一度やり方を見なおしてみてくださいね。