2月は学校でよく暗唱する、平家物語の冒頭文を音読します。
祇園精舎の鐘の声
諸行無常の響きあり
沙羅双樹の花の色
盛者必衰の理をあらわす
おごれる人も久しからず
ただ春の世の夢のごとし
たけき者も遂には滅びぬ
偏に風の前の塵に同じ
ほんとは続きも載せようとおもったのですが、難解な用語が多い上に切りのいいところまでと思うとかなり長くなってしまうので、ここまでなりました。
源氏物語と平家物語、どれがどれかよくわからなくなってしまう子が結構います。内容は全然違うものなんだけど、確かにタイトルだけ見ると源氏と平氏で似たようなものに見えますね。
音読する作品は必ずタイトルと作者名を読み上げます。
作者不明のときは「作者不明」と読みます。
そして一ヶ月かけてその作品の小話をちょこちょこ話していきます。
全部読むとなると大変だけど「ああ、恋愛中心のお話なんだよね」「武士の話か」「こういう人が書いたんだな」と、作品の雰囲気やカラーを感じてほしいのです。それだけで古典や歴史を学びやすくなります。
平家物語、初回授業では
「祇園精舎ってどこにあるの?」「沙羅双樹の花ってどんな花?」という話からはじまって、仏教ってなに?神社とお寺はどう違うの?という話に飛んで行ったりしています。
仏教のことを説明しようと思うと神道の話も出てくるし、聖徳太子や聖武天皇、さらには神仏習合や廃仏毀釈の話まで流れていき、どんどんマニアックなことに・・・。
覚えろ!とは言わないし、こんな話が直接テストに出る・・・なんてことはあまりないとは思いますが、ここで聞いておくことで、話が理解しやすくなったり学ぶ内容に親しみを感じてもらえたらいいなあと思います。
そういえばこのあいだ受験をした中学生の子が
「清少納言と同じ時代の人物を選べっていう問題が出た。源氏物語を読んだ時に先生が清少納言と紫式部の関係について話してたから答えられた!」
と言ってました。
「テストには出ない」と思っていたけど、意外にも受験に役に立てたみたい(笑)