1月の音読は『源氏物語』。
その名を知らない人はいないくらい有名な作品ですね。
今月読んでいるのは物語の第一帖「桐壺」の、
いづれの御時にか 女御 更衣 あまたさぶらひたまひける中に・・・
ではじまる冒頭部分です。
同じ文章を毎週毎週読むので、毎回その子たちの段階に応じてその文章にまつわる小話をしています。
人物関係図を見せて
「これね、このピンクの色がついてる人たち。これが全部源氏の彼女」
内裏の図をみせて
「桐壺の部屋がここ、天皇がいるのがこのへん。ここからこの部屋までずーっと歩いて行くんだよ。このあたりの部屋に住んでるのは偉い奥さん。たぶんいやがらせしてたのはこのあたり」
「みんながいつも読み間違えるのって『たまふ』が付く場所だよね。たまふがついてるから言葉が長くなって言いづらいんだよね?ちょっと『たまふ』を全部抜き出してごらん?」
「これ書いた紫式部さんは女の人だよ。この頃は女の人の作品がすごく流行ったの。なんでかわかる?」
作品の内容についてだったり時代背景、文法について話すときもあります。
みんな雑談として聞いているので難しいことは話さず、なるべくおもしろおかしく話しています。
いつかまたこの物語に出会うときに、
「ああ、これこれ、しってるー♪」
って思ってもらえるといいなあと思うのです。
源氏物語・紫式部(物語)
みたいに無機質に用語だけ覚えるのってつまらないですから。
子どもたちも面白がって聞いてくれて
「ねえ、桐壺いじめられてるのに天皇はどうしてたの?」
「え?じゃあ紫式部と清少納言て会ったことあるのかな?」
「これの続きないの?今度もってきてよ!!」
と、口々に感想や意見を言ってくれています。
一方的にこちらから教えこむよりも、こうやって生徒とあれこれ言い合う時間が大好きです。