夏休みが近いということで、小学生の生徒さんには読書感想文の練習を進めています。
本の選び方、どんなことを書いたらいいか、文の設計図の作り方、作文用紙の使い方など、いろいろな練習を行っています。
子供たちをみていて思うのは、自分の感想に鈍い子がとても多いこと。
ある子は作文は真面目なことしか書いてはいけないという先入観が強くて、すぐに
「将来のためになる」
「勉強になる」
という言葉を使いたがります。
また、ちょっとやんちゃな子は逆にまともな感想をおもてに出すのがはずかしくて
「めんどくさいから」
「金になるから」
なんて文を好んで使います。
でもそれって本心でしょうか?
自分自身のぼんやり感じた感情に、その作文はぴったりきているのでしょうか?
どこかから借りてきた言葉で無理やり作文を書こうとすると、どうしてもつじつまが合わなくなって文は破綻してしまいます。
たとえ幼稚でも不謹慎でも批判的でもいいから、まず自分はどう思ったのか自分の気持ちに耳をかたむけましょう。
感想文はそこからはじまります。
それは日常生活でも大切なこと。
もやもやしているものの正体はなんなのか、いったい自分はどうしたいのか。
何が解消されれば気持ちが楽になって、なにが得られれば幸せを感じられるのか。
よく自分と相談して言葉を使って整理すると、心もすっきりして前にすすみやすくなりますよ。