ゆとり国語教室のブログ

愛知県犬山市にある小さな国語教室です。目標は塾のいらない子を育てることです。

反復・暗記の弊害

何かを学ぶとき、繰り返し練習したり覚えるということは学校や塾でも結構やるんじゃないでしょうか。

九九や漢字、問題集など、とにかくひたすら繰り返し覚える。

何度も何度もやってるうちに、体にしみこませる。

そうすることでスラスラ解けるようになってゆく・・・というものです。

 

実際これで問題を解けるようになる子はたくさんいるのですが、中には勉強すること=反復・暗記と思い込んで、考えることをやめてしまう子もいます。

極端な子は、はじめて出会う問題を見た瞬間に

「まだ習っていない(練習していない)からできない」

「どうやるか教えて(教えてくれたらまた練習するから)」

と聞き、解こうともしないのです。

 

反復練習や暗記は、考えるのを助けるためにするものです。

自分が一度きちんと理解したものを、反復や暗記で体に覚えこませ、それを使ってまた新しいことを考える。

その新しいことを理解したら、また何度も繰り返し、今度はそれを道具にしてもう1段階複雑なことに挑戦する。

そこには必ず思考や理解が伴わなくてはいけません。

 

きちんとこの手順を踏んでいる子は、何か不具合があればいつでも覚えたものを分解、検証して確認することができます。

また、学校を出て生活や仕事の中で何か問題を解決したいときにも、あるものを使ってどうすればいいか思考することができます。

ところがただひたすら与えられたものを反復・丸暗記してきた子は

「まだ習っていないからできない」

「どうやるか教えて」

と周囲の人やネットの質問サイトで誰かに尋ねるしかできないのです。

 

 

反復も暗記も立派な勉強です。

でもひたすらそればかりやっていると、思考力はどんどん鈍くなっていきます。

自分で考えることを怠っていないか、ちょっと気にしてみてくださいね。