ゆとり国語教室のブログ

愛知県犬山市にある小さな国語教室です。目標は塾のいらない子を育てることです。

中学生・高校生

一時的に下がる勇気

たまに保護者の方から 「この子、前よりできなくなったかも」 「勉強しないから退化してる」 という相談を受けることがあります。 実際にその子の様子を見てみると、それは退化ではなく、進化の途中であることがほとんどです。 しかし「できなくなってる」と…

最低点は実力 最高点は可能性

読みのテストでも紙のテストでも、途中まで 「よし!一番を取るぞ!!」 「今までの最高得点をねらう!!」 と意気込んでいたのに、わからない問題があったりミスをして目標点に達しないと気付いた途端に、 「あ、もう無理だわ」 と、一気に戦意喪失して投げ…

何をするのか決める前に

普通に学校の授業を受けていても、どこかしら取りこぼしがあるものです。 「点数が低いからとにかく勉強しなきゃ!!」 と、とにかく学習時間や課題を増やす子が結構多いのですが、あまり効率的とはいえません。 弱点を穴にたとえるのであれば、穴の位置や大…

部活と受験

yutorikokugo.hatenablog.com ↑こちらは3年前の記事です。高校に入学してからも通おうとして、日程調整をしたこの子。でも結局部活があまりにも忙しくて予定が合わず、授業は行えませんでした。それから2年近く、毎日毎日部活漬けの毎日をすごし、高校2年…

いまいる場所をゼロに

教室に入ってくる方は 「あれができない」 「これが苦手」 と、何かしら悩みを抱えている場合がほとんどです。 そして多くの場合、親子ともに、できていないことに対してすごく萎縮しているのです。 「全然できなくて恥ずかしいのですが・・・」 「もう●年生…

清書と下書きの書きかた

汚くていいからスピード重視 下書きを始める前に子どもたちに言っていることです。 下書きって、文を考えながら書くのでとても頭を使います。 「こういう文を書こう」 と思って書き始めても、手がおいつくまえに書こうと思っていた文が掻き消えてしまう子が…

感想文指導方法(保護者向け)

まもなく夏休み。 教室の生徒たちは読書感想文に取り掛かり始めました。 私が見る子たちは最後の清書以外は一緒にやる予定です。 せっかくなので、親子で感想文に取り組まれる方のために、私の感想文指導方法についてお話しますね。 本を読んだらいきなり原…

再現文 ~メモをとり、再現する力~

前にも少し紹介しましたが、この教室で何度も取り組んでいる「再現文」の授業について紹介します。 やりかたは簡単。 ●文章を読む ●内容についてメモをとる ●本文を隠して、同じ内容の文を作る レベルによって多少違いはありますが、基本はこれだけです。 同…

やめようと思ったら

うちの教室は前月に 「今月いっぱいでやめます」 といえば簡単にやめられます。 「いやいやもうちょっと」 なんて無理に引き止めたりしません。 本人も親御さんも納得していることならそれなりの理由があるのでしょう。 私がとやかく言う問題ではありません…

H24年度の音読

教室を開いてから毎月1つずつ読んでいる音読。 去年読んだのは以下の12作品。 4月 枕草子 清少納言 5月 雨ニモ負ケズ 宮沢賢治 6月 方丈記 鴨長明 7月 吾輩は猫である 夏目漱石 8月 竹取物語 作者不詳 9月 蜘蛛の糸 芥川龍之介 10月 奥の細道 松…

読みやすい文を書くために 一文を短く

4月は文を短く分ける練習をしました。 私がわざとやたらと長く作った文を、短く小分けにしていくのです。 例えば 今日わたしは友達と遊ぶ約束をしていたんだけど、家に帰ったらお母さんが出かけるよといって、どうしてでかけるのか聞いたらおばあちゃんの家…

ノートは全部書けばいいってもんじゃない

この春高校に進学した生徒のお母さんと少しお話をする機会があったのですが、親子の会話の中でこんなことを言っていたそうです。 「ノートは全部かけばいいってもんじゃないんだよ。もうわかってることは書かなくてもいいし、わかってないことや覚えておきた…

段落

①導入 段落をしってる? 「段落」ってわかりますか? 子どもたちに 「段落ってしってる?」 と尋ねると、ほとんどの子は 「一字下がってるところ」 と答えます。 ほとんどの子がその程度の認識です。 確かにこれはこれで正解なのですが、本当は「意味のまと…

高校進学後も

今日は高校に進学された生徒のお母さんが、わざわざご挨拶に来てくださいました。 そしてお互いの時間を調整して、なんとか高校入学後も教室に通い続けることになりました。 私の子が小さいため、うちの教室は一番遅くても5時20分からの授業しかなく、中…

習ってもすぐ忘れちゃう時は

生徒たちはいつも一生懸命私の話を聞いてくれます。 うんうんうなずきながら聞いてくれます。 でも翌週に 「これってなんだった?」 と尋ねると、すっかり忘れています。 そこで 「今日のポイントはここ。これの名前はなんだ?って聞いたら答えてね。来週全…

2月の音読『平家物語』

2月は学校でよく暗唱する、平家物語の冒頭文を音読します。 祇園精舎の鐘の声 諸行無常の響きあり 沙羅双樹の花の色 盛者必衰の理をあらわす おごれる人も久しからず ただ春の世の夢のごとし たけき者も遂には滅びぬ 偏に風の前の塵に同じ ほんとは続きも載…

ひっかかりやすいポイント

先日、うちの娘(年長さん)のお友達が、体験授業を受けにきてくれました。 赤ちゃんの時から知ってるので、リラックスしてノリノリで授業に参加できました。 見たところひらがなもカタカナもすらすら読めるし、私が話した内容もきちんと整理して理解できて…

自分の疑問に敏感になる

子どもたちに勉強を教えていると、素直すぎるというか、丸呑みの子が多いことが気になります。 「この時代は女流文学が盛んだったよ」 「この時代は女流文学が盛ん」 「三角形の面積は底辺×高さ÷2で出せるよ」 「三角形の面積は底辺×高さ÷2」 とにかくなん…

1月の音読 源氏物語

1月の音読は『源氏物語』。 その名を知らない人はいないくらい有名な作品ですね。 今月読んでいるのは物語の第一帖「桐壺」の、 いづれの御時にか 女御 更衣 あまたさぶらひたまひける中に・・・ ではじまる冒頭部分です。 同じ文章を毎週毎週読むので、毎…

学習状況報告書

ブログをよんでくださっているみなさん、あけましておめでとうございます。 本年もよろしくお願い致します。 新年の授業は4日からスタートしているのですが、ブログは10日をすぎてようやく更新しています。 というのも、毎月初めは保護者の皆さんへのお…

洗濯機がないと洗濯できない

「まだ習ってないからできませーん」 「九九しらなきゃ割り算できないでしょ?」 そんなことありません。 うちの教室は1年生や2年生でも割り算や方程式の問題を解かせることがあります。 だからといって学校で習っていないような知識を先取りしたりはしま…

たいして勉強してないのになぜか賢い

タイトルにありますが、私の目指すものは たいして勉強してないのになぜか賢い子 を育てることです。 それはいわゆる「地頭」(じあたま)がいい子。 話を聞けばすぐに内容が頭に入ってくる。 一度ならえば習得できるし、応用もきくから問題も解ける。 学校…

ラベリング効果

あまり詳しくは無いのですが、私が大学生の頃に心理学の講義で「ラベリング効果」というものを学びました。 ラベリング効果とは、簡単に言えばラベル(名称など)が人に影響を及ぼすということ。 いい影響や悪い影響、それを与える相手などかなり広い意味があ…

百人一首

11月の音読は『百人一首』を読みます。 これまでは全体で意味のまとまりのあるものを中心に選んできましたが、今回は短歌。 今までと勝手がちがって、気の使い所が違います。 今月読むのは百人一首におさめられている最初の9首。 子どもたちの様子をみて …

眠気と戦う

マンツーマンで見ている子なのですが、いつもついウトウトしてしまう生徒さんがいます。 「大丈夫?」 と、声をかけるとハッとして 「いけないいけない!!!」 と気合を入れ直し、またしばらくするとウトウト・・・。 作文を書きながらだんだん文字が薄くな…

科学のお話を使った読解練習

文章を読む練習では文字→単語→文→短文→長文と、少しずつ長さを増やして練習しています。 まとまった文章を読む練習でわたしがよく使う本はこちら↓ なぜ?どうして?科学のお話2年生作者: コスモピア,大山光晴出版社/メーカー: 学習研究社発売日: 2009/12/09メ…

文法の勉強

正直私は子供の頃、文法が大の苦手でした。 品詞分解、用言・体言、活用形や活用の種類・・・変な語呂合わせで覚えたり呪文のように唱えて暗記したり。 国語大好き人間の私も文法の授業だけはうんざりだったし、テストの点もそれはそれはひどいものでした。 …

フリータイムの使い方

小学生の子は授業後の15分程度をフリータイムとして利用しています。 かけ算の九九があやふやになってしまって、計算が弱くなっている4年生の子は、先月まで九九や割り算の計算練習をしていました。最近ほとんどできるようになってしまったので、今月から…

作文の長さをコントロールする

作文を書くときには適正な枚数というものがあるし、話をするときも何分程度でという指定があったりします。 その長さのコントロールができない子は、 「うわー!!!たりない。あともう他に何か書くことはないかな・・・」 「あれもこれも言いたくてものすご…

国語のテスト対策(中高生向け)

ゆとり国語教室ではあまり受験や学校の成績を意識せずに、長い目でみてその子に必要な力を養うように指導しています。 でもやっぱり「受験国語」の要望もあります。 というわけで今日はテストで点をとるための話をします。 「読み取りができなくて・・・どう…