年度末の恒例となっている「自己分析作文」、今年も生徒全員に取り組んでもらいました。
自己分析と言っても特別難しいことをするわけではありません。
①いま自分ができていること
②できていないこと
③なぜできていないのか(原因)
④何をしたらできるようになりそうか(対策)
の4つの項目を考え、それを文にします。
これは自分で主導権を握って学習をすすめて行けるようになるための練習です。
いつでもピッタリの先生、ピッタリの教材に恵まれるわけではありませんし、丁寧にみてもらうにしても限界があります。
だから誰かに頼らなくても自分で自分に合った学習プランを立てられるようにして行こう・・・というわけです。
これから良くなるための自己分析なので、どちらかと言えば、できていないことをどうするかを考える②③④に重きを置くのですが、生徒によっては①を考えることこそ大切だという場合もあります。
たとえばある子は、自分ができていないことや原因、対策もすぐに答えられたのに、
「自分ができてることが1つも思いつかない」
「なんにもできてない」
と、かなり長いこと頭を抱えていました。
こうやって「できること」に答えられない子は他にも数人います。
どの子も特別他の子に劣っているわけでなく、むしろ優秀な子が多いくらいです。
それなのに、
「できていてあたりまえ、できてなかったら問題」
と考え、できないところばかり気にかけるから、自分の長所に目を向ける機会がなかなか持てないのです。
また、謙虚がすぎて「この程度じゃまだまだだから、できているなんて言っちゃだめだ」と考えてしまっている子もいます。
こういった考えで学習に臨むと、「どうせ自分はだめだから」と投げやりになったり「できなかったらどうしよう」と消極的になってしまう可能性もあります。
難しく考えることはありません。
授業中静かに話を聞ける、宿題を毎日ちゃんとやれる、自分から挙手できる、呼ばれたら返事ができる。
どんなことでもいいのです。
できることははっきりと認めてあげましょう。
自分を認めてあげたら自信に繋がりますし、自信は次の挑戦への踏み台になります。
自己分析は自分を客観的にみつめる作業です。
楽観的にも悲観的にもなる必要はありません。
できることはできる、できないことはできない。
今の状態を冷静にみつめることで、自分がどんなことに興味があるのか、どんなやり方が向いているのか、考えてみましょう。
もちろん、大人にもおすすめの作業ですよ。
ぜひ機会をみつけてやってみてくださいね。