まもなく7月。
教室の生徒たちは、夏に向けて感想文の練習を行っています。
今取り組んでもらっているのは、指定された内容に沿って文に起こしてゆく練習です。
たとえば今月音読している源氏物語の桐壺の部分について、生徒たちの意見を参考にしながら、
【意見】天皇が悪い
【理由】自分のことしか考えていない
例①ルールを守っていない(女御を大事にするべき)
例②自分が会いたいばっかりで更衣がどうなるか考えてない
例③いじめから守ってあげていない
という枠を決めました。
この枠にしたがって、全員で同じ内容の作文を書いてもらいます。
内容も書く順番も決まっているのですが、文にするとなると意外と戸惑う場面が多くあります。
「あれ?文の終わりはなんて言えばいいの?」
「つなぎ言葉(接続語)は何をつかえばいい?」
「なんか書いてるうちに色々混ざっちゃった」
など、皆それぞれ苦手なところで手がとまっていました。
内容を考えながら作文を書くと、文章の内容と文体の両方に気を配らなければならないため、頭の中で処理する情報量がとても多くなってしまいます。
書き慣れていない子は、文を書いているうちに何を書こうとしていたか忘れてしまったりするため、なかなか進められません。
だからこうして内容を指定して、文を書くことそのものに集中してもらうのです。
もしお子さんが文章を書くこと自体が苦手なようなら、このようにあらかじめ内容を決めて練習してみましょう。
授業では生徒の話を聞きながら私が内容を決めますが、実際にある文章のまねをして同じ内容を作文にするという方法もあります。
うまく文のことだけを考えられる環境を作って、取り組んでみてくださいね。